当直中、病棟看護師から、
「先生、心房細動でタキってます!」
というような相談を受けたとき、皆さんは自信をもって対応できますか?
今回は心房細動で夜中に呼ばれたときのアプローチの仕方と対応について、非内科系医師の方々に向けて、ざっくりまとめたいと思います。
あくまでざっくりです。考え方や最低限の知識を身につけましょう。
心房細動に遭遇したら
対応に迷うのは、
- 抗不整脈薬を使うべきか、否か?
- どの抗不整脈薬を選択すべきか?
の2点だと思います。
それぞれについてざっくり解説していきます。
むしろ、その患者さんの最大心拍数(220-年齢)を超えるような頻脈がある場合、
頻脈を引き起こす別の要因、例えば、
- 脱水
- 貧血
- 疼痛
- 発熱
などがないか検索する必要があります。
β遮断薬
- ビソノテープ(ビソブロロール)→テープタイプ
- オノアクト(ランジオロール)→点滴製剤
ジギタリス製剤
- ジゴシン注(ジゴキシン)→即効性がある
Caブロッカー
- ワソラン(ベラパミル)
結局どれ使ったらええねん‼という声が聞こえてきそうですが、
それぞれの注意点に気を付けてケースバイケースで使い分けるしかないというのが実際です。
うまとねこの初期研修病院では、ビソノテープとワソランがよく用いられていた印象でした。
禁忌さえなければ前述した薬剤を症例事にそれぞれ試しみて、
自分に合った一つなり二つを決めておくというのも手かもしれません。
研修医の頃に、循環器内科の医師が頻脈性心房細動に対して、サンリズム(ピルシカイニド)を使っている場面を見たことがある人がいるかもしれません。
発作性心房細動で動悸を自覚している患者に対しては、有効な選択肢になり得ます。
ということで余裕のある方は頭の片隅に置いておきましょう~。
いろいろと説明が不足している点があると思いますが、この記事を足掛かりに学びが深まればうれしいです。
実際に薬剤を投与する際は十分に注意してくださいね。
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